私がアロマセラピーを学んだ理由
私のやりたかった仕事
本音を言うと、まさか私がアロマセラピーを学ぶとは思わなかった。
私の家には大工仕事をしていた祖父の作事場があった。幼少のころから、祖父の仕事を見てきて、木の香りをふんだんに浴び、カンナくずにまみれて遊んで育った私はインテリアが大好きで、これしかないと思っていた。
インテリア環境整備や介護を通して生活の自立支援の職を経験、自営業の道を歩む場合も選ぶ職種は住宅関係、インテリアコーディネートの仕事をしていくと決めていた。
一級建築士の先生に勧められたアロマセラピー
広島の住宅デザイン研究所に資格試験の集中セミナーに参加していたところ、一級建築士の金堀一郎先生に、アロマセラピーを勉強してみないかと勧められた。住宅の仕事とは畑違いのような気がしていた私は、乗り気がしなかった。
金堀先生のあまりにも熱心なお話に、心が揺れ始めた。「シックハウス」「シックハウス症候群」について猛勉強していた時期で、「健康な住まい」を提案するにあたって、住宅設計をする者は「健康」「マイナスイオン」について知っておかなければならないと教えていただいた。
さらに、現代では人間はどんな環境においても、病気をしてしまう。食物アレルギー、花粉症(アレルギー性鼻炎)、住居内でもハウスダスト、カビ菌やダニが原因でアトピー性皮膚炎となるケースは増えていることを先生から教わった。(これらも「シックハウス症候群」の症状)
普通に住宅で生活をするだけでも、健康を害してしまう環境は避けて通れない現代。健康を損なわないようにするためには、身近にできることを家庭に取り入れることが一番で、アロマセラピーはインテリアに取り入れたい代表的な健康法であることをお話してくださいました。「インテリアコーディネーターにもアロマセラピーの知識は求められるよ」の言葉に背中を押された。
フィトアロマセラピーとの出会い
アロマセラピーの「ア」も知らない私が出合ったのはフィトアロマセラピー(フィトアロマセラピー協会PAA)の学問だった。植物のオイルを包括的に、心身に作用する療法として活用することを学んだ。
インテリアでも、脱新建材住宅を訴え、自然素材住宅にこだわってビルダー、ユーザーに提案する私は、「自然素材」のすばらしさを知っていたから、植物オイルの良さ、効果はすっと頭の中に入ってきた。テキストを読んでいるだけでも健康になっていっている気がしていたから不思議だった。勉強すると楽しくて、欲が出るもので、植物の効能、香りの知識だけでなく、ボディートリートメント(アロマオイルで体のマッサージをする)のライセンスもほしいと思うようになった。
健康・美容事業をするきっかけ
自分が病気がちだったこともあって、アロマオイルでのマッサージによって健康を促進することも魅力的で、ロイヤルグリースクールに入門。さらに学科、実技を学習。友達や家族をモデルにし、たくさんリンパドレナージュ(アロママッサージ法)の練習を重ねた。とても楽しかった。
試験の結果は一発合格。フィトアロマセラピーインストラクターを取得した。サロンも開くことができるから頑張って、あなたの周りのたくさんの人を癒してあげてと先生に励ましの言葉をいただいた。
インテリアから住まいと健康をユーザーに提案していたが、アロマセラピーの分野から、直接、体に触れて健康促進のお手伝いできる喜びは、仕事のやる気を起こさせた。
サロン形式で仕事を進め、たくさんの利用者の方からの信頼を得ることもできました。「健康」というキーワードから、アロマセラピーもインテリア環境提案もでき、満足した仕事ができている。娘たちも応援してくれている。
健康・美容のサービス業経営に理解をくれた家族をはじめ、さまざまな知識を教えてくださった先生方に、本当にありがたいと感謝している。
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